Take Your Time

仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

最近よくデジタルミニマリストを読んでいる。

デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する

よく、というのはトイレにおいてあってその時間だけ読んでいるからだ。 デジタルミニマリズムはコンピューターサイエンス研究者がテックジャイアンによるアテンションエコノミーの軛から解放されることをうたった謎の本だ。彼の研究分野の学会が豪華なホテルで行われるのはそのテックジャイアンとの寄付金のおかげだからだ。 とはいえ、内容は悪くない。

というか、自分が常日頃感じていたことが書いてある。パソコンを閉じろ(これはpresentation zenで10年前から言われていた)、歩け、スマホのアプリを消せなど。

Presentation Zen: Simple Ideas on Presentation Design and Delivery (Voices That Matter) (English Edition)

さらに、物を作れ、といったことも書かれている。成功したエリート研究者の戯言ともいえるし、エリート研究者になるための教訓集ともいえる。

さて、情報から離れて自分の考えを押し通すことは、大量の情報を用いたクリームスキミングの正反対とも言える。 ここでいうクリームスキミングとは、大量の情報から収益を挙げられそうな分野や組み合わせを選んで手っ取り早く成果を上げることだ。

とはいえ、独りよがりな職人の仕事が、流行りの効率的なスタイルに一瞬で殺される姿はよくみる。

情報を遮断したガラパゴスはそれ自体の生態系は安定しているが外部からの侵入にはもろい。

どういう成功を思い描いているかにもよるのかもしれない。時流に乗ったそこそこの成功なのか、唯一無二の爆発的な成功なのか。