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均衡

当たり前だが均衡という概念は非常に慎重に取り扱わなければいけない。
需要があって供給があって均衡して・・・という大学レベルの経済学に気持ちの悪いところがあったのは均衡に至る過程が明確ではなかったからだ。たとえば、二人だけである定められた量について価格交渉をしているのであれば、量と価格は一度に決まる。しかし、量も価格も決まっていない状況だとどうなるか?そしてその財をまだ作ってないとしたら?
経済学のモデルでは単純化のためにさまざまな想定を置いているが、とりわけ強い想定が一瞬で均衡するという想定と経済活動主体が均一であるという想定である。いろんな想定があるなかで、これらの想定はほとんど非現実的だと思う。
均衡についてはゲーム理論が、経済活動主体の一様性については経済物理学あたりが挑んでいる(と思うけど勉強不足で定かではない)。
ここらへんを理解しないと自分の中で経済学というツールが確立できないような気がする。