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バベル
ブラッド・ピットケイト・ブランシェット役所広司菊地凛子 他

ロッコの羊飼いの息子、東京の聾唖の女子高生、メキシコ人の家政婦を主人公とした三つの話を同時進行させる最近流行の手法を使った映画。

ロッコとメキシコの話が「貧困」や「生命」といったオーソドックスな主題によって描かれているのに対し聾唖の女子高生の話はわかりにくい。
もし東京の話だけであればとても暗く静的な話になっただろうが、モロッコ、メキシコの話によって何か客観視できてしまう。

印象に残ったのはブラッド・ピットが妻を抱きかかえて用を足させてあげる場面。
演技力なのか、脚本なのかわからないが、とても熱くなった。

図らずも国際的な大事件を起こしてしまうモロッコ人の兄と弟の関係もうまく描かれていたと思う。

菊池凛子については、テレビで断片的に情報を得て「話題作だから」といって来た中高年には驚きだっただろう。隣に座っていた一人できたおばさんは食い入るように観ていたが。。
性と障害を扱う以上、十分な予備知識がないと反発してしまうのが人情だろう。監督の感覚は非常にバランスが取れていると個人的には感じたが。。

いずれにせよ、見て損はない。よっぽど変な子じゃない限り初デートのセレクトとしては適当ではないが。