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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

営業

去年は営業をよくやった年だと思う。実際にコンペにも参加したし、アポ電したり、いろんなお客に頭を下げたりした。一昨年はむしろ、リソース確保のためにいろんな人に声をかけたが、営業も実は似たようなもので、要は自分の達成したい何かを実現するために、リソースとフィールドを貰うという作業だ。 ただ、現代の資本主義社会では、プロジェクトに必要な金銭的なリソースを獲得すると、調達だったり、売上だったりと言う名称で称賛の対象になる。と言うのもこうした金銭的なリソースは、人間が生きていくための衣食住だったり快楽を得るためのツールとして使えるからだ。人材獲得だったり、プロジェクトへの支持だったりも大事なリソースなのだが、なぜか資金調達や売上はそれ自体が目的になりやすい。 ただし、こうした金銭的リソースの獲得だけを目的にすると、営業偏重になったりして実際の成果が出ない。金銭的リソースの獲得はマネタリーな世界の話であり、リアルではない。しかし、あまりにも金銭の多寡が実生活に結びついているがために、売上や資金調達のうまさだけが評価の対象になってしまう。 その先にあるのは、単純にマネタリーな世界でド派手なことをしているヘッジファンドや国家予算の差配をしている人種に対する意味のない称賛と嫉妬だ。

営業に関しては、意思決定者に素早くリーチすること、意思決定者の欲求を理解すること、自分のやりたいことと欲求との交差点を見つけることが大事だ。そして筋悪案件からは早めに撤退してリソースを浪費しないことも大事だ。契約を締結するまでの過程での会話はもちろん大事だが、それで何かが動くことはない。タマをたくさん持っておいて筋のいい案件を見極めて仕留める。 その過程では、相手をしっかり調べる。率直にわかりやすく相手に合わせて話す。話をよく聞く。過度に悲観的にも楽観的にもならない。拒否されることを恐れない。情報はすぐ取りに行く。できれば対面で会う。できれば飲みに行く。

向き合う

仕事に向き合う、顧客に向き合う、困難に向き合う、家族に向き合う。 向き合うことはいいことだという風潮がある。 何かに向き合うことで、しっかりそれについて情報を収集し思考し良い判断、良い行動を起こすことができたと言う文脈でよく使われる。 向き合うことはいいことだとして、どうやって向き合うように持っていくのか。 自分が向き合ってきたことはなんだろうか。 あまり思いつかない。 質問を変えて、時間を多く使ってきたこと、さらに考えを巡らせたこと、そして行動をしてきたことはなんだろうか。 時間を多く使ったものはあるが、後から思うのは、より多くの時間を使ってより多くの情報を得て深く考えればよかったと言うこと。 しかし当時は当時で自分のメンタルリソースだったり、メンタルバリアだったり、他の仕事だったりで割く時間が分散して時間の使い方や情報の取り方が浅く、結果的に考えが不味かった。 向き合う、と言うより没頭することが大事なのかもしれない。 しかし、没頭を妨げるものをどうするか。 しっかり時間をとる、逃げない、考え続ける、動き続ける。 これしかない気がする。