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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

なぜ理屈を勉強しなければいけないのか。

誰かが出した議論をベースに何かを論じるときに、結果だけを使って論じるのではなくその結論に至った過程までを理解する必要がある。
なぜか?もしその結論がいかなるときでも有効なら議論の過程を知る必要はないだろう。たとえば車のアクセルを踏めば自動車は進むがほとんどの人はなぜ進むのかは理解してないがそれがために事故が起こることは少ない。しかしながら、研究の世界では強力な結論ほど強い仮定付きである。なので、その結論を使って何かを論じるときに仮定を意識的、無意識的に変えてしまうことでもともとの結論が正しくないということになりがちである。したがって、議論をするときは両者がお互いが使う結論を議論の過程つきで知っている必要があるがそのような知識の対称性が確保された場というのはなかなか難しい。しかも一般に専門家は自身の知識の欠落を素直に開示するインセンティブもない。というわけで異分野の専門家同士の議論というのは混乱に満ち有用性に欠けることが多い。