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1997年――世界を変えた金融危機 (朝日新書 74) | 竹森 俊平 |本 | 通販 | Amazon
話題の本を読了。
ナイトの不確実性について丁寧に解説してあり、また90年代の金融危機について政策担当者の思考まで汲み取ってあり一応経済官僚（修行中）としては参考になりました。
ただ、著者が学者だから仕方ない面はあるが、何かにつけ「官僚機構」を批判するのはやめてほしい。
なぜグリーンスパンやルービンについて名指しで論評するのに、日本の場合は時の首相や閣僚を批判せず「官僚機構」に帰責するのか。
金融危機に対する果断な対処ができなかったのは、あるいは不透明な方法で住専処理を行ったのはいずれも官僚機構のせいだと書いてあるが、首相や閣僚、法案を通した国会議員は責任がないのか。農林系金融機関の救済策なんて所管官庁がいくらわめいても大蔵省が認めるわけがない、もっと大きな力が働いたに違いないのに。
著者にこの本をお勧めしたい。
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