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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

社会評論という趣味

新聞を趣味で毎日読んでいた頃(高校生くらいまでか)社会についてあれこれ言うのが趣味だった。今だと消費税、少子化、人口減少、格差、中国、韓国との外交問題あたりがテーマだろうか。
正直いまの自分にこれらを論じる気力も興味もない。消費税とか少子化、人口減少、格差あたりは当然エコノミストとしては知ってなきゃいけないことではあるだろうけど、趣味としてはそんなことよりテレビでも見ていたい。
まともにそういうものを考えるのは非常にしんどい。まずファクトを把握しなければいけない。例えば消費税。4月1日から8%にあがる、次は2015年だというのは当然にして、その審議スケジュールは知らなければならない。引き合いに出される97年の状況について先行のempiricalな研究を読んでなきゃいけない。理論も知ってなきゃいけない。等々。もうしんどい。
少子化にしても、例えば多くの人は合計特殊出生率の上昇を持って改善とみているわけだが、コーホートで見るとあがっているわけではないから別に状態が改善しているわけではない。いわゆる見せかけの改善が起こっている可能性がある。これくらいのことは常識として知ってなければいけない。そうでなければgarbage in garbage outである。
といったわけで、カジュアルな社会評論のコストが非常に高くなっている。正直押しつぶされそうだ。
なので、くだらないバラエティをみることに逃げるのである。

合計特殊出生率について|厚生労働省