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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

47 Ronin 3D

映画館。評判は散々だが非常に良かった。仇討ちというテーマはそのままに、プロットはハリウッド映画にフィットするように大胆に改変されている。序盤から怪獣が出てくる時点で少し不安になったが、魁(キアヌ)とミズキ(菊地凛子)という架空人物を導入するために魔界という設定をいれたのは正解だと思う。主人公たちの目的は明快で、魁とミカ(柴咲コウ)の恋愛もうまく絡み、戦闘シーンのギミックも面白く、娯楽作として及第点以上だと言える。同じく攻城戦を扱った映画としてタイムラインを思い出した。
俳優陣は、ほぼ8割方は違和感のない発音をする真田広之、顔は日本人だが、英語はネイティブの将軍(タガワヒロユキ、ABCのドラマ「リベンジ」で真田の後釜をやった人でもある)の安定感に支えられ、菊地凛子の怪演が光った。キアヌはラストサムライトム・クルーズと比べるとひ弱さが否めずやや残念だったが、ハリウッドぽさを醸し出す上では欠かせない配役だったと思う。吉良役の浅野忠信(ややこしい)は発音はそこそこだが、「いつもの浅野忠信」を存分に発揮していたと思う。赤西仁田中泯はそうしたごちゃごちゃの世界の中でうまく溶け込んで芝居していたと思う。
柴咲コウは、色々批判はあるだろうが英語はちゃんとしていたし、連ドラ臭が抜けない演技が菊池の怪演といい意味で溶け合わず(そもそもお姫様と魔界の悪女なのだから)緊張感が合ってよかったと思う。
まあ正直、海猿でグズグズ泣いてる加藤あいにしか見えなかったけど。
総合してとてもいい映画だった。ラストサムライとかサユリは真面目すぎたのでこういうのもいいと思う。