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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

Mark O'Connor

ホントはJane Monheitのコンサートに連れられていったのだが、稀代のバイオリニストというかフィドリストがゲストで来ていた。
ヨーヨーマともアンサンブルをやるというこのアメリカン人、まだ50くらいらしいが既にマイスターの風格である。タッチの正確さや完全にコントロールされた緻密な音色はさることながら、倍音を効かせた和音のゴージャスさは見事で、グラミー賞に二回ノミネートされている主役Janeをはるかに上回る喝采を浴びていた。バイオリンという楽器が理論上奏でられる最高音域をまったくかすれなく現実世界で再現したかと思えば、本当にバイオリンでやっているのか疑わしくなるほどの幅のある和音(つまりオクターブ下以下との和音)など、何度もコントラバスとハモっているのではないかと確認したほどであった。
まあ、はっきり言ってしまうと寺井尚子とかなんであれでプロのジャズバイオリニストとなんて騙れるんだろうと思ってしまった。