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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

博論

ある人の博論を読ませてもらった。問題意識がまさに自分と同じ、そしてきちっと既存研究を概観した上で新しいツールを使って分析しておられる。
そこに付加価値をつけられるかどうかはわからないが、読んでいくうちに自分との問題意識とのかい離も意識できるようになった。最近ここでつらつら書いているようにマクロ経済学のミクロ的側面である。それはmicro-foundedという概念をさらにつきつめて考えるということ。Calvo型価格粘着性やDixit-Stiglitz型生産関数といった強力でしかし日用品となってしまったモデルのブロックをもう一度問い直したい。時系列のデータの加工をもっとしっかりやりたい。ひとつひとつ丁寧に組み合わせていきたい、という思いが強い。それが時間を要するのであれば、一般均衡モデルなどあきらめてしまってもいいと思う。