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仕事や研究、コンピューターとの付き合い方

第9地区

後で知ったが主演は製作会社の社長で本格的な映画出演は初めてだったようだ。非常に技巧的な作品で、突拍子もない話に現実感を出すため、直接物語を進めるのではなく、「事後」の関係者インタビューで間接的に事件を語らせたり、事件の最中もニュース番組のリポーターを使ったり工夫を凝らしている。宇宙人が出てくるのでSFはSFだが、STAR WARSマトリックスのようなきれいで壮大な「SFっぽさ」がぜんぜんない。その理由はリアルにかつ残虐なアクションシーン(「プライベートライアン」のようだ)や分かりやすい正悪の二項対立の不在などがあげられる。少々ネタばらしになるが、プロットはアバターそっくりだ。しかしアバターのように気持ちよくなれない。3年後宇宙船が帰ってきて地球を爆破してくれるなら最高のカタルシスだが。